記事テーマを考え始めると、設備、品質、社員紹介、技術解説、会社の歴史など、候補はいくらでも増えます。ただし、候補が多いほど着手しやすくなるわけではありません。
最初は三つの役割に分けます。相談前によく出る質問へ答える記事、自社が対応できる条件を示す記事、顧客が比較や社内説明に使う記事です。この3本を営業で使い、足りない説明が分かってから次へ進みます。
最初に選ぶ3本
最初の3本は、よくある質問、対応条件、判断材料から1本ずつ選びます。
題材は営業記録と既存資料から集める
会議室で題名を考える前に、すでに社内に残っている材料を集めます。問い合わせメール、見積り前の確認事項、営業担当者のメモ、製品カタログ、検査や製作のチェック表です。
記事候補をまとめる共有表には、公開できない顧客情報を移しません。会社名や図番を残さなくても、「何を聞かれたか」「回答が変わる条件は何か」「どの資料を見て答えたか」は記録できます。
営業が毎回説明している内容を拾う方法は「営業が毎回同じ説明をしているなら、その話は記事にできる」で詳しく扱っています。
自社が書きたい話だけでなく、見積りを辞退した理由や、問い合わせ後に資料不足で止まった場面も候補になります。そこには、相談前に伝えるべき条件があります。
候補を四つの条件で残す
集めた候補は、検索数だけで順位を決めません。実際に聞かれたか、回答を変える条件があるか、公開できる根拠資料があるか、読後の行き先を用意できるかを確認します。
検索ボリューム欄が0の候補だけを判定するときは、検索数0の題材を残す四つの痕跡で個別に確認します。

| 最初の記事 | 候補にする材料 | 本文で答えること | 読後の行き先 |
|---|---|---|---|
| 1本目 よくある質問 | 問い合わせ、営業メモ | 短い答え、回答条件、必要資料 | 関連するサービス説明 |
| 2本目 対応条件 | 設備資料、仕様確認表 | 対応範囲、境界、個別確認 | 図面・条件を整理する案内 |
| 3本目 判断材料 | 比較表、社内チェック表 | 選定項目、確認順、注意点 | 資料または具体相談 |
四つの条件がそろわない候補は捨てず、保留にします。問い合わせは多いが公開できる根拠がないなら、技術担当者の確認を先に行います。資料が豊富でも、顧客の質問や営業上の使い道と結び付かない題材は、最初の3本として優先する根拠が弱くなります。
候補を広く集めてから優先順位を付ける手順は、過去記事「記事テーマの見つけ方・優先する3本」でも紹介しています。本記事では、三本の役割を製造業の営業場面へ限定しています。
1本目は、相談前によく出る質問へ答える
1本目は、営業が相談前によく聞かれる質問を選びます。「図面がなくても相談できるか」「試作1個から対応するか」「見積りには何が必要か」といった、連絡する前に止まりやすい疑問です。
記事の冒頭で短く答え、その後に回答が変わる条件を書きます。最後に、問い合わせ前に準備する資料と、個別確認へ残す内容を示します。
答えが「案件によります」だけになる質問は、条件がまだ分かれていません。営業担当者と技術者へ、何を見て回答しているかを聞きます。それでも公開できる共通条件がなければ、別の質問を選びます。
2本目は、対応できる条件と境界を書く
2本目は、設備やサービス名を依頼判断へ変える記事です。材質、形状、寸法、数量、精度、前後工程の中から、自社の回答を変える条件を整理します。
最大スペックを並べるだけではなく、代表的に対応する範囲と、図面確認が必要な境界を分けます。不得意な条件も、理由と変更できる範囲があるなら書きます。
技術力を条件で説明する方法は「技術力は『できること』より『対応条件』で伝わる」につなげます。公開時には、この二本目からサービスページや問い合わせ時の必要資料へ案内します。
3本目は、顧客が社内で使う判断材料を作る
3本目は、自社の宣伝より、顧客側の比較や社内説明に使える記事を選びます。依頼先を選ぶ確認項目、見積書の作業範囲、技術記事を公開する前の確認順などです。
読者が上司、設計、品質、購買へ共有する場面を想定し、表やチェックリストをHTMLでも掲載します。画像だけではコピーや読み上げが難しいため、本文に同じ要点を残します。
この種類の記事では、自社が必ず優れているという結論にしません。何を比較し、どの条件では個別確認が必要かを示し、自社の対応範囲は事実として添えます。顧客が社内で検討した後、資料や具体相談へ進める出口を用意します。
公開後に使われなければ、次を書く前に直す
3本を公開したら、営業担当者が商談前後に送ったかを確認します。送られなかった記事は、題材が営業場面に合わない、題名から答えが分からない、内容が長すぎるなどの理由があります。
送った後に同じ質問が出た場合は、その質問を追記候補にします。Search Consoleに想定外の検索クエリが出たら、既存本文で答えられるか確認します。新しい記事を増やすのは、別の疑問だと分かってからです。
アクセス数の見方と修正の順番は「製造業サイトのアクセス数が少ないとき、記事を増やす前に確認すること」で整理しています。
社内で書く時間が取れない場合も、料金の安さだけで外注先を決める必要はありません。「製造業の記事を書けるライターはどう探す?」では、候補の探し方と、まず1記事を依頼して確かめる方法を説明しています。
まとめ|3本を営業で使ってから増やす
最初の記事は、よくある質問、対応条件、顧客の判断材料から1本ずつ選びます。題材は営業記録と既存資料から集め、公開できる根拠と読後の行き先があるものを残します。
3本を公開した後は、営業で使われたか、読後にどんな質問が残ったかを確認します。使われない記事を残したまま本数を増やすより、答えと使い方を直すほうが先です。
候補が多くて止まっている場合は、10本分の題名を決めるより、営業で渡せる3本を選ぶほうが着手しやすくなります。工房もののほんでは、営業の質問と既存資料を整理し、最初の3本の選定、構成、本文、図表、WordPress入稿まで対応します。詳しい範囲はサービス資料で確認できます。候補の棚卸しから始めたい場合は、お問い合わせページからご相談ください。
