「高品質」という言葉を使わずに品質を伝える|製造業サイトの文章Tips

高品質という表現を確認できる言葉に変える

会社案内や加工紹介を書いていると、「高品質な製品を提供します」という一文に落ち着きがちです。間違った表現ではありませんが、多くの会社が同じ言葉を使うため、自社の仕事ぶりは見えにくくなります。

「高品質」を別の強い言葉へ言い換えても、状況はあまり変わりません。読者が知りたいのは、何を品質として管理し、出荷までにどう確かめているかです。

品質に関する文章は、評価を先に決めず、現場で実際に行っている確認から組み立てます。大きな実績数値がなくても書ける内容はあります。

書き方読み手が確認できること
評価語だけ「高品質です」判断材料が示されていない
確認できる事実対象・管理工程・確認方法・記録を書く何をどのように確認しているか
目次

「高品質」だけでは、品質の対象が分からない

同じ部品でも、品質という言葉が指すものは案件によって変わります。寸法公差が重要な部品もあれば、外観の傷、材質の証明、組み付け後の動作が重視される部品もあります。

そのため、「品質を徹底しています」だけでは、発注者が自分の要求と合うか判断できません。何を見ているかを書くだけで、文章の輪郭がはっきりします。

例えば、寸法なら測定箇所と測定時点、外観なら判定基準、材質なら材料証明書の扱いが説明の材料になります。自社がすべてに対応しているように見せる必要はありません。日常業務として確認している範囲を選びます。

品質は「何を見るか」と「どう確かめるか」で書く

品質の対象、工程での管理、確認方法、記録を整理した表
図1 「高品質」を確認できる情報へ分ける

品質の説明に使える材料を、次の四つに分けます。

説明すること確認する内容文章に使える材料
品質の対象寸法、外観、機能、材質など図面の重点箇所、受入条件
工程での管理いつ、どの工程で見るか初品確認、工程内測定、出荷前確認
確認方法何を使い、誰が判断するか測定機器、検査基準、確認担当
記録何を残し、提出できるか検査記録、材料証明書、測定データ

ここでも、項目を四つすべて載せる必要はありません。自社の強みと発注者の関心が重なる情報を選びます。寸法管理が強みなら、測定機器の名称だけで終わらせず、どの工程で使うかを添えます。

数値を書く場合は、対象製品、条件、測定方法と組み合わせます。「±0.01 mmまで対応」のような表現を会社全体の能力として掲載すると、形状や材質が違う案件にも当てはまるように読めます。確認済みの適用範囲を一緒に示します。

数値がなくても、確認手順は書ける

不良率や検査結果を公開できない会社でも、品質について具体的に書けます。工程内で初品を確認している、図面の重点寸法を検査票へ移している、出荷前に担当者を分けて確認しているなど、実際の手順が材料になります。

ただし、社内で決めていることと、案件ごとに行うことは分けます。「全数検査を実施」と書くなら、本当に全案件が対象かを確認します。特定の部品だけなら「ご指定の検査項目は、見積り時に範囲を確認します」のように条件を添えます。

「徹底」「万全」「確かな品質」といった言葉を重ねても、確認手順の代わりにはなりません。原稿に数値や測定方法を入れるときは、「製造業の技術記事を事実確認する方法」のように、根拠資料と原稿を照合します。

「高品質な部品を提供」を書き換える

次は一般的な書き換え例です。記載内容は、自社で実際に行っている作業へ置き換えてください。

変更前

徹底した品質管理により、高品質な部品を提供します。

変更後

加工中の初品確認と出荷前検査を行います。検査項目と検査成績書の提出範囲は、図面と見積り条件を確認したうえで決めます。

変更後の文章は、品質を自己評価していません。その代わり、いつ確認し、どこを個別に決めるかが分かります。もし検査成績書を提出していないなら、その部分は使いません。外観確認や材料管理など、自社で説明できる事実を探します。

事例記事では、品質を示す材料として手戻り件数や再加工の有無を使える場合もあります。ただし、対象期間や件数が分からない数字は載せません。成果の確認方法は「製造業の導入事例・技術事例記事の作り方」にもまとめています。

まとめ|「高品質」と書く前に、確認できる事実を探す

「高品質」を削ること自体が目的ではありません。品質の対象と確認方法が書かれていれば、その言葉を使わなくても読者は仕事の進め方を判断できます。

まず、品質紹介の文章へ線を引き、寸法、外観、材質など何の話かを確認します。次に、工程内の管理、測定、記録のうち、公開できる事実を一つ加えます。これだけでも、会社ごとの違いが出ます。

工房もののほんでは、品質資料や現場へのヒアリングをもとに、未確認の効果を足さず、発注者が判断できる文章へ整えます。対応範囲はサービス資料、個別の相談はお問い合わせページをご覧ください。

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